2011年11月12日土曜日

都市空間の既存のプレー 1/2

都市空間には方向性が存在する。主な例として道路がある。道路の種類によって方向性の強弱はあると思う。ケビン・リンチの都市のイメージではパスとも言えるかもしれない。パスはその性格が強くなるとエッジにもなり得る。
道路のような物理的なもの以外にイベントなどの環境がその空間の方向性をつくることがある(状況的方向性)。または目標(ランドマーク)が存在する場合も条件的方向性が存在するように思われる。

サッカーにおける空間の方向性はイベントと同じ、状況的方向性である。同時にゴールを目指す条件的方向性を兼ね備えている。つまり道路のような物理的方向性を示すものは存在しない。サイドラインをドリブルするときも物理的方向性というよりは単なるルールであって問題は相手との間の状況的方向性とゴールを目指す条件的方向性によっている。

だが移動するのは人間である。物理的方向性があったとしても行動の選択性は持っている。とくに車に比べ徒歩などは好きなように歩ける。それでも私有地の問題があるのでそれほど選択性はないとも言える。つまりここを歩きなさいと言われているのだ。

サッカーを当てはめるのであればこの物理的方向性は少し厄介だ。都市空間はこの物理的方向性にたいしての余剰空間を用意しているからであって、人の行為、目標にたいする方向性にたいしては何の空間を持たない。

しかし、建築や都市でこの方向性に対してプレーをするのであれば必然的に物理的方向性になってしまうのは明らか。しかし何かしらの解釈を与えなくてはいけないな。
都市における状況的方向性と条件的方向性はそれほど明確に設定されるわけではないというか人それぞれで毎回変わってしまうことなので、あまり考慮しない方が良いのかもしれない。

では本日見てきた物理的方向性にたいする余剰空間という都市の既存のプレーを分析しよう。
まず都市の物理的方向性にたいする考察である。

 幅があり、歩行者専用と自転車専用の2種類に道を分けている。道路との間に5,6mの木。間隔も約5mほど。右側にはwestin。しかしセットバックしてるのでそれほど圧迫感はなく、広々とした印象。







卍から片平への道。歩道は片方のみ。道路との間には変な縁石。道路は狭く、街灯もないので夜は危ない。向かって右側には木が生えるが左側には大きなヴォイドが広がる

片平正門への道。一応歩行者用と自動車用に道は別れているがテクスチャか大学の雰囲気からかみんな気にしない。大きな木と建物に挟まれているが、緑地帯があるなど、狭い印象はなく、空もよく見える
 アーケード(office24近く)。自動車は入れない(と思う)。空は見えない。光のみはいる。両サイドの建物にアーケードはくっついていないので、アーケードと建物のすきまがいろいろ。完全な外部空間にくらべ、強い方向性をもつ?






いろは横丁?低く狭い。トンネル。建築の内部のようなスケール 。自然光ではなく、昼間からライト
アーケードとクロスする道。両サイドの建物が高く、空が狭い印象































全体を通して。多車線の道路はかなり方向性が強い。車が走っているから。また道幅が狭く、両脇の建物が高い場合も方向性が強い。また両サイドの建物のメインの入り口が道のほうに向いていたり、レイヤー感があると方向性が拡散しているような印象。

すでに少し余剰空間なども考慮した物理的方向性に対する考察になってしまったが、次は問題の都市の既存のプレーである。

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