2011年12月28日水曜日

サッカーの言葉で空間を語る

「空間にスルーパスだされた」
「空間にドリブルで突破された」
「空間をつくられた」
「ここでロングパスだすか」
「空間に振り回される」
「空間に穴を見つけられる」
「空間にプレッシャーをかける」
「空間にかわされる」
「空間に惑わされる」
「空間が止まる」
「空間が超えてくる」
「空間を巻かれる」
「空間に巻き込まれる」
「空間を削られる」
「空間を美しく通される」


断片的なものになるかもしれないがこのほうが最初のものに近い。異なるところはしっかりプレーを分析している点か。

2011年12月27日火曜日

「突破された空間」

体制と視野とスピード。この3つが思ったより重要な気がしてきた。建築においてあまり議論されないところだ。
これらをうまく建築にできたら、それこそサッカーの言葉でしか語れない空間になるのではないか。「建築にスルーパスだされた」とか「空間にドリブルで突破された」とか「空間をつくられた」とか「ここでロングパスだすか」とか
なんか敵目線だけど。こんなふうにプレゼンできたらいいな。それはもしかしたらただ単に忠実に再現することだけではないのかもしれない。
とりあえず今日は27で来週の1月6日までできるかぎりだそう。それは純粋にサッカー動画を見たときに得られる印象を少し建築よりに置き換えてあげるくらいの作業だろう。

このプレーをそのままつくったというよりも、それらを再編集してつくった空間をプレゼンした方がよいかもな。
ギグスのドリブルももう一度つくったほうがいいな。あれはかなり多くの人が走っている複雑なパターンだ。

2011年12月21日水曜日

終着駅

この卒制はどのように収束するのだろうか。

前回までの考えでは批評に用いることができるのではないかということであった。Brilliant orangeではオランダのトータルフットボールがその当時のランドスケープデザインやアルド・ファン・アイクなどの建築家の考えと共通点があるということであった。そこで各年代の特徴を表す代表的なプレーを建築にすることで、各サッカー戦術の構築を建築の構築に置き換え、可視化することができるのではないか。その建築化されたサッカーが時代の流行を表現していたら面白いのではないか。ワールドカップ優勝国または準優勝国のベストプレーを建築化すればその当時最強のプレーを建築にできる。そしたら選ぶことに基準が生まれる。70年のブラジル、74年のオランダ、78年のアルゼンチン、82年のブラジル、86年のアルゼンチン、90年の西ドイツ、94年のイタリア、98年のフランス、02年のブラジル、06年のイタリア、10年のスペインである。それか10年ごとか。
とにかく各年代の何らかのプレーを建築化すると違いが可視化されて批評的かもしれない。構築の仕方の批評である。

しかしそれではファンタジスタが建築家であるという最初の設定と少しずれる。各チームには少なからずファンタジスタはいるだろうが、真のファンタジスタといえるのは90年代のバッジョを中心とした選手達だ。そこらへんをどうしようか。また批評になるとやや個人よりも戦術よりの分析になっていく。それはよいのだろうか。
批評がどのような意味を持ってくるのかわからない以上、ファンタジスタというキャッチーなイメージを取り去りたくはない。


何をしたいのか。終着駅はどこなのか。


まずなにをすればよいのか。各年代の魅力的なサッカーはファンタジックだと捉えることもできる。

2011年12月11日日曜日

プレーの本質

サッカーのプレーは相手の動き、味方の動き、自分の動きに大きく左右される。名プレーの重要な部分を取り出すことはよいが、それが流れの中のもので、故意に止めていることを忘れてはいけない。今までの分析ではプレーを断片的に捉え凍結した状態で考えていたから良くなかった。そのためいざプレーをつなげようとしたときに不明確な部分が生まれて悩んでいたと思う.
よって前後2つのプレー(相手と味方)を意識しながらだんだんと下へプレーが展開されていけばよいのではないかという結論にいたった。

一方で13日は中間発表なのでそろそろ何をだすのか決めなくてはいけない。まず今思いついていることを空間化した模型が欲しい。そのためのセクションとプランをまず書こう。名プレー集はできているところまでで良いと思うが、違うプレーだったらどうなるのかも説明できるようにしておきたいところだ。何のプレーにしようか。ギグスのドリブルにしよう。グティのスルーパス空間についてもつくっておきたいところだ。ドリブルは全体であるが、スルーパスはパーツとして面白い。あとは実際に出されたスルーパスについて何か証明をしなくてはいけないのかと思ったが今日つくった模型でいいか。とりあえずギグスのゴールをしっかり図面にして模型つくって説明できるようにしよう。

2011年12月10日土曜日

思考を弾かせる

プレーの断面的展開について。視界などを考慮してどのような断面が描けるか思考した。
いくつか疑問点がある。

・パスを出したことよりもその空間がみえたことのほうが重要なのではないか。しかし、見えていたことの証明は実際のパスによってのみ行われる。
→かといって実際のプレーだけを空間にするとすごさがない。どこに出すか分からない状況をつくっていることを伝える必要があるのではないか。相手がその空間を用意してしまったことが大事でやはりファンタジスタへの期待であったとしても示す必要がある。ドリブルの延長。
しかし、それはあくまでファンタジスタのプレーの選択が可能である範囲


・一瞬を凍結してシーンを取り出して道筋を示すのは普通の建築家にもできる。重要なのは連続であり、動き(向き)のなかで相対性。先日のルーバーの議論など。空間の方向性を前提しているところが新しい。

・ドリブルと比較して全体の流れに逆行するプレーであるスルーパスは並べただけではどっちが先かはわからない。

・続き。動く方向が大事であり、視野の空間が前後で等価になってしまってはいけない。
→向きが与えられれば良い。

・ドリブルはパスと異なり、物理的身体的に進むので範囲が大体決まっている。囲われた形となる。それに比べパスは道筋はあるものの範囲はない。

・ドリブルは視界の断面を書くにも、平面的なスペースに動いているだけで断面的展開はみえづらい。出てきた足をかわすために少しボールを浮かすくらい。むしろパスのほうが相手を超えるため、とりづらくするために断面的展開が多い。案外シュートも断面的にキーパーの足下がとりづらいとか、股や脇の下を狙ったりするから断面的展開が多いのかもしれない。フリーキックとか。

・何かしら初期値を与えてドライブさせていく方法だが、サッカーの場合変数が複雑すぎて自分で設定できない。むしろ都市においてある場所をゴールとして都市空間を変数としてプレーしていくとか。ゴールへ向かう軸が必要な地区に対し、ドリブルで空間の軸をつくっていく。

・パスに関してのプレーの選択範囲はあくまで期待であり、ドリブルよりもその予測の占める割合が大きい。どのように設定するか。

2011年12月7日水曜日

視界の偏り

プレーの断面的展開を考えるうえで、視線が重要なのではないかとの指摘を受けた。というより視界とその広さだけでなく、細さ太さという議論にできたらいい。三次元的に。スルーパスを通す、相手の裏にカーブやループでパスをだすとき、平面的広さだけでなく、細さや太さをみている気がする。おおきく空いたスペースから相手の股の下、脇の下まで。とりあえずグティのスルーパスで今日はつくってみることにしよう。家でね。バンクアートのkettle cityを終わらせねばだ。夕飯どうしよう。

2011年12月2日金曜日

不確かな連続性

プレーを断片的に取り出してそのときのプレーの選択範囲を示したら、面白いのではないかと思いつくってみた。つくってみた問題点をあげる。

・プレーの選択範囲はプレーによって線の引かれる位置が異なる。
→パスは遠く高く。ドリブルは身体スケールで近く、高さの変化が小さく少ない

・重なり合う部分をどうするか
→重なり合う部分はようするにポイントとなるプレーでどちらでも利用可能な場所であり安全度が高い?

・壁だと奥が見えない。それでいいのか。

・ファンタジスタのプレーの素晴らしさはその選択範囲のなかで最も難しい選択肢を選択したことだから、それを示さなくてはいけないのではないか。

・取り出すプレーのタイミングをはっきり定義する。

・高さ方向をいかに設計するか。ゴールによっては高さ方向にあまり変化のないものもある。しかし、プレーによっては高さ方向の選択が最も重要になるものもある。
→高さ方向の意識は建築と同様なのかもしれない。